ニートちゃんは何しにここにやってきたの」
「働きたくないからだよ」
「でも、勝手に他人の家に転がり込んでグータラじゃ、ニートって言うより」
「何だよ」
そこまで居直られると、僕も困ってしまう。
「じゃぁ、ニートちゃん僕の恋人になってよ!」
僕がやけくそになってそう言うと。
ニートちゃんは0.5秒書けて僕を吟味すると。
「却下」
僕は、未だ思い切った鼓動と顔面の紅潮等が収まらないまま。
「解っていたけどね」
心の中で泣きながらそう言った。
「でも、それじゃぁどうするの?」だって、もうお手上げでしょ?
「家族は?」
「両親と姉と僕の四人暮らし」
ちなみに、四人で済むのに決して広くないマンション暮らしである。
「お父さんの愛人にして貰う」
「うちの家庭を壊す気」
オヤジが姉貴に嫌われる事をするとも思えない訳だが。
「じゃぁ、お前の姉の恋人でいいよ」
「はっ?」
「非生産的だろ」
少し、考えて見ても良いと思ってしまったのは。
「お前ソフトレズすきだろ?」
ニートちゃんが飛んでもない事を口にした。
「な、なんでっ」僕は必至に否定してみた。
「ん〜違うの?」そう言いながら彼女は僕の本棚に並んだコバルト文庫を指さす。
僕が降伏のオルズを決めると。
彼女は僕の肩に手をやり、解っているわよと僕のバーチャル・タイを結び直してくれた。
スカートのプリーツは翻さない様に!